概要
教育中の1日について語っていきます。
はじめに
普段、自衛隊ってなにをしているの?っていうことをよく聞かれるので、
教育中の1日の流れについてから説明したいと思います。
教育隊のときは、スケジュールが分刻みで決まっていて、
起きてから寝るまで考える間もなく予定がギチギチに詰まっています。
夜の間に共用のホワイトボードに次の日のスケジュールが記載されるので、
それをメモしておき、時間通りに行動できるようにしておきます。
このスケジュールは1人が1秒でも遅れると「反省」となり、
腕立て伏せを全員でさせられることになります。
朝
朝6時から自衛隊の生活は始まります。
区隊の50人全員が、同じ生活をして同じ食事をしているので、
トイレのタイミングが同じであるため、
朝は、すごい行列ができていてトイレすらまともにさせてもらえないです。
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0600-0610:起床・点呼
起床ラッパがなるので5分以内に戦闘服に着替えて、外に出て整列して点呼を受けます。慣れてくるとラッパが鳴る数分前に目が覚めるので、早めに着替えて準備します。 -
0615-0630:清掃
各部屋と階段やトイレなどの公共場所を掃除します。 -
0630-0645:食事
食事ラッパと合わせて、班ごとに食堂へ食事を取りに行きます。 -
0645-0700:洗面
歯磨きや洗面やひげ剃りなど身支度を整えます。 -
0700-0715:課業準備
訓練に合わせて、予め用意するように指示されていた個人の装具を準備します。 -
0715-0730:武器搬出
武器庫から訓練に使用する小銃やガスマスクを搬出します。 -
0730-0800:間稽古
区隊ごとに服装点検であったり、ランニングや筋トレであったり朝の稽古をします。 -
0800-0815:朝礼
区隊長から朝の挨拶があり、0815に国旗掲揚があるので、日の丸に向かって敬礼をして課業が開始となります。 -
0815-1200:午前課業
カリキュラムに沿って訓練が行われます。
昼
食事の時間は、教育期間中の数少ない楽しみです。
食堂で喫食することができるのですが、自衛隊員は無料でかなりの量を食べることができます。
駐屯地によって、美味しさのクオリティが違っていて、
田舎の駐屯地ほど飯がうまい傾向があります。
逆に、首都圏はあまり美味しくない傾向にあり、
練馬駐屯地が一番まずいです。
訓練の時間が押していたりすると、食事の時間が削られてしまいます。
5分しか時間が与えられていなくても、
飯は全部食べないと午後の訓練で倒れてしまうので、
死ぬ気で胃袋に書き入れる必要があります。
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1200-1300:食事及び昼休憩
飯食って爆睡します。 -
1300-1700:午後課業
区隊ごとにカリキュラムに沿って訓練が行われます。 -
1700-1715:終礼
区隊長のお話しがあり、国旗降下があるので日の丸に向かって敬礼をして、課業終了になります。 -
1715-1730:筋トレ
食事までの間に班ごとに体力検定合格に向けて、筋トレします。
夜
課業が終了してからも、
完全に自由な時間はなく、自習や手入れなどで、
睡眠以外はきちんと休む時間はありません。
食事、風呂のあとの自由時間で、
駐屯地内にあるコンビニで買い物するタイミングがあり、
そこでジュースやお菓子を購入することができます。
ただ、班長の命令でお菓子は300円までと決まっていたので、
本当はチョコレートとかを食べたかったけど我慢して、
うまい棒を大量に買い込みました。
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1730-1745:食事
班ごとに食堂で食事を取りに行きます。 -
1745-1800:風呂
班ごとに浴場に行きます。めちゃめちゃ混んでいるので、一つのシャワーノズルを2人で使ったりしました。足が汚いので湯船が砂まみれになっています。 -
1800-1900:自由時間
この時間を使って、洗濯物やアイロン、靴磨きをします。 -
1900-2000:武器手入れ・自習
区隊全員で、訓練で使用した小銃の分解手入れをしたり、テストに備えて自習をしたりします。 -
2000-2045:自由時間
引き続き、アイロン、靴磨きや明日の準備、ベッドメイクをします。 -
2045-2100:点呼
外で整列して点呼を受けます。 -
2100-2130:清掃
朝よりしっかり各清掃場所を掃除します。点検もあり、指摘箇所1個につき10回腕立てをさせられます。 -
2130-2220:自由時間
携帯を触ったり個人の自由を楽しみます。 -
2220-2230:就寝前点呼
電気がついている状態で全員がベッドに入っているかどうかを、班長が確認しにいきます。 -
2230-2240:消灯
建物全体の電気が消え、睡眠をとります。
おわりに
最初は、気が休まらず、
慣れない生活で気が休まらないのですが、
非日常も慣れれば日常とは、
よくできた言葉で、
人間の体は、3日も生活すれば適応してきて、
分刻みのスケジュールが当たり前になってきます。
教育期間中の半年間は、
このような厳しいスケジュールで日常生活しますが、
部隊に入れば、
ここまで厳しくないので、少しばかり心に余裕が出てきます。
これから、
自衛隊に入る方、現在教育中の方は、
つらいのはこのときだけだと思って、頑張って耐えていただきたいです。