自衛隊

[自衛隊]脱走兵(脱柵者)について語ってみた〜全国で捜索〜

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概要

自衛隊での脱柵者について説明したいと思います。

はじめに

自衛隊では、普段駐屯地の中で生活しており、
休みの日に決められた門限内で外出が許可されております。

その時間内に駐屯地内に戻り外出証を返納しないと、
少しでも遅れてしまった場合、
同じ班の人や部隊の人も含め、連帯責任で外出禁止になります。

そんな中で、
門限を過ぎても帰ってこず、そのまま脱走してしまう隊員のことを脱柵者と自衛隊の中では呼んでいます。

教育のときの初外出時に
脱柵だけは全員に迷惑を掛けるし、逃げ切れないし、絶対にやめろ
と班長に口を酸っぱくして言われますが、
年間で1人は身内で脱柵は、出てしまいます

私の自衛隊生活の中でも、教育中に1名、部隊配属で1名の脱柵者が出ました。

なんで退職届を出して正式に辞めないのか、
逃げ切れるわけないのになんで脱走するのか、

普通の人では理解できない状況であると思いますが、
脱柵者の心理状況なども踏まえて

今回は、その脱柵者について説明してみたいと思います。

脱柵者がでしまった場合


帰隊時間に戻ってこない隊員が発覚した場合、
部隊全員で脱柵者を捜索しに行きます。

そして、
その捜索費用は脱柵者が全額負担することとなっています。

なぜそこまでして捜索するのかというと、

自衛隊の身分証の悪用や
制服や装備などが外部に持ち出されてしまうことの危険があることや

国の手続き上、書類を書かないと退職させられないという
ルールが有るため、
脱柵者が見つかるまで捜索をします。

脱柵の発覚

外出から時間内に戻ってこれない場合、
交通機関の遅延や、なにかトラブルに巻き込まれているなど
いろんな理由が考えられるので、必ずしも遅延が脱柵とつながりません。

どうして脱柵したかが判断は、
戻ってこなかった隊員のロッカーをみると脱柵したということがわかります。

教育中に脱柵したやつは、
ロッカーの私物が一切なくなっていて、

部隊の脱柵した同期は、
制服がすべてクリーニング済みになっていました。

突発的に脱柵するのではなく、
計画的に脱走を計ってしまうようです。

捜索方法


まずは、その班員全員で近辺の捜索を始め、

登録してある緊急連絡先、その知人の連絡先に電話で所在を確認した上、
その住所に訪問します。

それでも発見ができない場合、
部隊全員で各駅を巡りマンパワーで捜索を開始します。

また、
全国の駐屯地で顔写真付きの指名手配書が配られ、
発見したら一報をいれるよう命令が達せられます。

まるで犯罪者のごとく扱いをされます。

つくづく駐屯地と刑務所って、自由がなかったり規律が厳しかったりと似通っている所が多いなと思います。

逮捕


どうやって捕まるのか気になると思うのですが、
ほとんどが自首で出頭しています。

当然のごとく、
実家や知人の住所や連絡先が抑えられているため、

長く逃走することもできず、
逃げている間も精神的に追い詰められて、

冷静になって自ら出頭するケースがほとんどです。

逮捕後

教育中に脱柵した隊員は、
翌日に親と一緒に出頭し駐屯地に戻りました。
その後教育が終了する数ヶ月個室に軟禁されて、晴れて自由の身となっていました。

部隊で脱柵した同期は、
横須賀から名古屋まで数ヶ月逃げ続け、
携帯電話も新しいものに買い替えて連絡手段を断っていましたが、
生活に限界を感じ自ら出頭しました。

駐屯地の外で、
班長と面談し必要な書類を書いてすぐに自由の身となったそうです。

なぜ脱柵したのか


部隊で脱柵した同期の方は、
私が自衛隊を辞めたあとの同期の飲み会にサプライズゲストで参加してくれ、
詳しく話を聞けたので心理状況など紹介したいと思います。

結局の所、心身的に追い詰められたことが原因とのことでした。

実は、
脱柵する直前に駐屯地内ですれ違って会話をしていたのですが、

そのときに彼が話していたのが、

「最近、うまく笑うことができなくなったんだ」

と不自然な表情で言ったのを聞いていました。

その時はまさか脱柵をするとは思っていませんでしたが、
すでに彼は心理的にやられていました。

脱柵に至った経緯ですが、

外出して地元の友だちとランチしたあとに、
夕方の帰宅時間直前までカフェにいて、


駐屯地に戻りたくない。。。
なんで自分はあんなところに帰らなくちゃいけないんだ。。。

ということを考えていたら、
帰隊時間が過ぎてしまったそうです。

そこからも、
今帰ったらもう外出させてもらえなくなるし、
ひどい指導を受ける
ということを考えたら
気持ち的にも駐屯地にはもう戻れなくなってしまい、
脱柵することを決意したそうです。

そこからは、
上記で書いたように名古屋まで新幹線で逃げ、
漫画喫茶で数ヶ月生活して、
メンタルを回復させ自首したようです。

おわりに

ここまでの記事を読んで、
普通の人が考えるきれいなまとめ方としては、

メンタルが病み始めた時点で誰かに相談し、
正しい手順を踏んで退職しましょう。

ということを思われるかもしれませんが、

私の見解としては、
彼らは脱柵を選択して正解だった思うのです。

なぜ犯罪者扱いされてでも、脱柵するのが良かったのかというと、
自衛隊は途中で辞めたくても辞めさせてもらえないからです。

私の別の同期にも、
部隊に入ってから上下関係や仕事が覚えられなかったりなどで、
自衛隊を辞めたいと上官に相談したやつがいましたが、
中隊長に相談するまでに、班長、幹部と面談して引き留められ、
親にも連絡され説得させられて、結局そのときに辞めることはできませんでした。

別の部隊の話だと、
退職の話を上官に相談したら、無理やり自衛隊病院の精神科に入院させられ、
数週間後に復帰させられたということを聞いております。

結局その後、引き留めにあった隊員は、
辞めたいということを周囲にも知られており、
みんな腫れ物に触るように扱われ、もっと環境が悪化していました。

今回の脱柵の件があり、
辞めたいものがいるかどうかの確認が部隊にあり、
そのタイミングで正式な手続きをとり退職していました。

なので、今回の私の見解としては、

メンタルボロボロで苦痛な時間をつづけたり、自殺してしまうくらいなら、
脱柵してしまったほうが良い
と思います。

あくまで、これは私個人の経験からの見解であるので、
他の部隊だったら、あっさり辞めさせてもらえるかもしれませんので、

参考程度ということでお願いいたします。

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